メタマスク(MetaMask)への入金は、国内取引所で買った暗号資産(仮想通貨)を、メタマスクのアドレスあてに出金(送金)する形で行います。

ただ、送る前にネットワークを確かめないと、送った資産が見当たらなくなることがあります。Claboが暗号資産の投資経験者を対象に行った調査では、回答者746名のうち15.8%が、ネットワークを間違えて送金した経験があると答えています。

読み終えるころには、送るネットワークと手数料を自分で決め、出金先の登録から着金の確認までを迷わず進められるようになります。

メタマスクに日本円やビットコインは入金できる?

メタマスクでは、1つのアカウントの中に、0xで始まるイーサリアム系のアドレスのほか、ビットコイン用やソラナ用など、ネットワークの系統ごとに別々のアドレスがあります。メタマスクで受け取れるのは、これらのアドレスに対応した暗号資産です。日本円を受け取るアドレスはないため、日本円をメタマスクにそのまま入金することはできません。

ビットコインは、2025年12月からメタマスクで受け取れるようになりました。それより前に書かれた解説には「メタマスクにビットコインは入金できない」とあるものが残っていますが、これは対応前の情報です。今はアプリを更新すると、アカウントにビットコイン用のアドレスが自動で作られます。

送金するネットワークの選び方

メタマスクの0xで始まるアドレスは、イーサリアム・Arbitrum・Polygonなど、イーサリアム互換のネットワークのどれでも同じです。ただし、資産はネットワークごとに別々に記録されるため、イーサリアムで受け取ったETHは、Arbitrumにあるサービスではそのまま使えません。送るネットワークは、受け取った後にその暗号資産を使うサービスがあるネットワークで選びます。

とはいえ、国内取引所で選べるネットワークは限られます。主な5社のうち、ETHをイーサリアム以外のネットワークで出金できるのはbitbankだけです。各社の対応ネットワークと出金手数料は次のとおりです。

取引所

ETHを出金できるネットワーク

ETHの出金手数料

bitFlyer

イーサリアムのみ

0.005 ETH

Coincheck

イーサリアムのみ

0.005〜0.16 ETH(変動制)

bitbank

イーサリアム/Arbitrum/OP Mainnet

イーサリアム:0.005 ETH<br>Arbitrum・OP Mainnet:0.00042 ETH

GMOコイン

イーサリアムのみ

無料

SBI VCトレード

イーサリアムのみ

無料

※2026年9月30日時点の各社公式サイトによる。手数料と対応ネットワークは変わることがあるため、送る前に各社の手数料ページで確かめてください。

使いたいネットワークを選べないときは、イーサリアムで受け取ってから、ブリッジで目的のネットワークへ移します。ブリッジには手数料がかかり、偽サイトなどのリスクもあるため、使う前に注意点を確かめてください。

取引所で選んだネットワークと、メタマスクで表示しているネットワークが違っても、イーサリアム互換のネットワーク同士であれば、資産は届いたネットワークに残っています。一方、ビットコイン用やソラナ用など、種類の違うアドレスと取り違えて送った場合は、ほぼ取り戻せません。

入金でかかる出金手数料とガス代

取引所からメタマスクへ送るときも、ブロックチェーン上ではガス代が発生しています。ただ、利用者が払うのは、上の表にある、取引所が決めた出金手数料で、メタマスクの残高からは払いません。受け取った暗号資産をメタマスクから送ったり、ほかの暗号資産と交換したりするときには、これとは別にネットワークのガス代がかかります。こちらのガス代は、メタマスクの中の残高から払います。

ガス代を払う通貨はネットワークごとに決まっていて、イーサリアム・Arbitrum・OP Mainnet・BaseではETH、PolygonではPOL、BNB Smart ChainではBNBです。イーサリアムの場合、ETH以外のトークンだけをメタマスクへ送ると、ガス代のETHを払えず、受け取ったトークンを動かせないことがあります。トークンを送るときは、そのネットワークのガス代の通貨も一緒に送っておきます。

出金手数料がかかる取引所では、送る量に関係なく、出金1回ごとに手数料がかかります。そのため、少額を何度にも分けて送ると、送った額に対して手数料の占める割合が大きくなります。

取引所からメタマスクへ入金する手順

送るネットワークと手数料を決めても、取引所の出金画面には、出金先の登録や申告など、初めての人が戸惑いやすい手続きがあります。操作は、メタマスクと取引所の画面を行き来しながら進めます。アドレスの登録から出金、着金の確認まで、3つの手順に分けて順にたどります。

手順1:メタマスクのアドレスを出金先に登録

メタマスクで、送る暗号資産に合ったアドレスをコピーし、取引所の出金先(送付先)アドレスとして登録します。ETHなどを送るなら0xで始まるアドレス、ビットコインを送るならビットコイン用のアドレスを使います。主な国内取引所では、登録していないアドレスには送れません。

登録のときには、送付先の種類と受取人を申告します。メタマスクのように自分で管理するウォレットは、多くの取引所で「プライベートウォレット」として扱われ、受取人には本人を選びます。取引所によっては、住所や送る目的の入力も求められます。これはトラベルルールに基づく手続きで、自分のウォレットへの送金が禁止されているわけではありません。送金できないときや差し戻されたときの原因は、トラベルルールで送金できない原因で詳しく解説しています。

貼り付けたアドレスは、先頭と末尾の数文字を、メタマスクに表示されたアドレスと照らし合わせます。コピーした内容を別のアドレスにすり替える手口があるためです。また、Claboの調査では、回答者746名のうち14.6%が、アドレスを間違えて送金した経験があると答えています。

手順2:ネットワークと数量を選んで出金

取引所の出金画面で、送る暗号資産と、手順1で登録したアドレスを選びます。ネットワークを選べる場合は、「送金するネットワークの選び方」で決めたネットワークを選び、数量を入力します。表示される出金手数料を確かめたら、二段階認証などの確認を経て出金を申請します。

初めて送る先には、先に少額だけを送り、メタマスクに届いたのを確かめてから残りを送ります。出金手数料がかかる取引所では、テストの分だけ手数料が余分にかかります。

手順3:メタマスクで着金を確認

出金を申請したら、メタマスクで、取引所が送ったネットワークに切り替えて残高を見ます。表示されないときは、取引所の出金履歴にあるトランザクションID(取引ごとの番号)を、ブロックエクスプローラー(イーサリアムならEtherscan)で調べ、送金が完了しているかを確かめます。まだ完了していないときの原因と確認手順は、暗号資産の送金が反映されない原因と対処法で詳しく解説しています。

エクスプローラーでは完了しているのに残高に出ない場合は、そのトークンがメタマスクに表示されていないだけのことがあります。トークンの自動検出の設定を確かめるか、トークンを追加(インポート)すると表示されます。

まとめ

メタマスクで受け取れるのは、アカウントにアドレスがある暗号資産です。送るネットワークは、受け取った後にその暗号資産を使う先に合わせて選びます。

取引所の出金手数料とは別に、メタマスクで暗号資産を動かすときにはガス代がかかります。送るときは、ガス代の通貨も一緒に送っておきましょう。

送る前には、出金先の登録、アドレスの照合、少額のテストを済ませ、送った後は、送ったネットワークに合わせて着金を確かめます。この流れで進めれば、入金の失敗を防ぎやすくなります。