口座に入金したものの、画面に「販売所」と「取引所」が並んでいてどちらで買えばよいか分からない、「取引手数料無料」と書いてあったのに買った直後から評価額が買値を下回っている——暗号資産(仮想通貨)を買うときには、こうした場面に出会うことがあります。株式会社Claboでは、暗号資産の保有経験がある300人のうち、取引所に自分で入金し、自分で購入した経験がある226人に、入金から購入、その後の売買までの実態をうかがいました。その結果、同じ銘柄を同じタイミングで買う場合に販売所のほうが割高になりやすいと正しく答えられたのは38.1%(86人/226人)にとどまり、27.4%は逆に取引所のほうが割高だと答えました。本記事では、つまずいた場面と仕組みの理解度、実際の使い分けを、割合の分母を都度明示しながら見ていきます。

口座開設の手続きでつまずいた点については、口座開設でつまずいたポイント調査レポートで扱っています。本調査はその先、口座を開設したあとの入金と売買を対象にしています。

この調査でわかったこと

  • 同じ銘柄を同じタイミングで買う場合、販売所のほうが割高になりやすいと正しく答えたのは38.1%(86人/226人)でした。27.4%(62人)は逆に「取引所のほうが割高」と答えています。
  • 「取引手数料無料」の販売所でも、買値と売値の差という形で負担が生じると理解していたのは56.2%(127人/226人)です。19.5%(44人)は「負担は発生しない」と答えました。
  • 成行注文と指値注文の違いを正しく答えたのは46.9%(106人/226人)で、24.8%(56人)は2つを逆に理解していました。
  • 初めて購入するときに何かしらで迷った方は84.5%(191人/226人)でした。また、購入しようとして途中でやめた経験がある方は63.3%(143人/226人)です。
  • 購入する場所を途中で変えた経験がある方は49.1%(111人/226人)でした。内訳では「取引所から販売所へ」の21.7%が、「販売所から取引所へ」の12.4%を上回っています。

いま主に使っている場所に合わせて確認したいことだけを知りたい方は、記事の後半にある【自己診断】いま主に使っている場所別・確認しておきたいことからお読みください。

本調査の分母の階層

  • 回答者 300人(暗号資産を現在保有している、または過去に保有していた方)
  • └ 取引所に自分で入金し、自分で購入した経験がある 226人(75.3%)=本調査のほとんどの設問の分母
  • └ 主に販売所を使う、または販売所と取引所を使い分けている 96人=販売所を使う理由を尋ねた分母

入金から初めての購入まで|クイック入金が44.2%、69.5%は3日以内に購入

まず、初めて暗号資産を購入したときに、どの方法で資金を用意したかを尋ねました。

初めての購入で使った入金方法(単一回答/分母=自分で入金・購入した経験がある226人)

入金方法

%

人数

クイック入金(インターネットバンキングからの即時入金)

44.2%

100

銀行振込

29.6%

67

クレジットカードでの暗号資産の直接購入(国内取引所以外を含む)

8.4%

19

覚えていない

5.3%

12

その他

4.4%

10

提携ATMからの入金

3.5%

8

コンビニ入金

3.1%

7

他の暗号資産を送金して購入した

1.3%

3

最も多かったのはクイック入金(100人・44.2%)で、銀行振込(67人・29.6%)が続きます。クイック入金は、インターネットバンキングから手続きし、取引所の口座に即時で反映される入金方法です。提携ATM・コンビニ・暗号資産の送金は、いずれも4%未満でした。

続いて、取引所の口座に初めて入金してから、実際に購入するまでにかかった時間です。

初めて入金してから購入するまでの期間(単一回答/分母=自分で入金・購入した経験がある226人)

期間

%

人数

その日のうちに購入した

33.2%

75

翌日から3日以内

36.3%

82

4日以上1週間未満

13.7%

31

1週間以上1か月未満

4.9%

11

1か月以上

3.1%

7

覚えていない

8.8%

20

その日のうちに購入した方が75人(33.2%)、翌日から3日以内が82人(36.3%)で、両者は7人差ですのでどちらが多いという順位はつきません。合わせると157人(69.5%)が3日以内に購入しています。一方、4日以上かかった方も49人(21.7%)いました。ただし、短期間で購入に進んだからといって、迷わずに買えたとは限りません。次の章で見るように、初めての購入では84.5%が何かしらで迷っています。

購入でつまずくポイント|初回は84.5%が何かに迷い、途中でやめた経験は63.3%

初めての購入で迷ったこと

初めて購入するときに、迷ったり分からなかったりしたことを複数回答で尋ねました。

初めての購入で迷ったこと(複数回答/分母=自分で入金・購入した経験がある226人)

迷ったこと

%

人数

注文の出し方(成行・指値などの選び方)

33.6%

76

手数料がいくらかかるのか

31.9%

72

どの銘柄を買えばよいか

30.5%

69

販売所と取引所のどちらで買えばよいか

27.4%

62

入金したお金がどこに反映されるのか

25.2%

57

いくらから買えるのか

18.6%

42

特に迷わなかった

15.5%

35

「特に迷わなかった」は35人(15.5%)で、残る191人(84.5%)が何かしらで迷っています。上位の4項目、注文の出し方(76人)・手数料(72人)・銘柄(69人)・販売所と取引所のどちらで買うか(62人)は、隣り合う項目どうしがいずれも7人差以内です。どれが1位と言えるほどの差はありません。

注目したいのは、迷いの中身が「どの銘柄を買うか」だけではない点です。注文の出し方、手数料、買う場所といった買い方の仕組みに関する迷いが、銘柄選びと同じくらい多く挙がりました。この設問は複数回答ですので、各項目の人数を足し合わせても226人にはなりません。

購入を途中でやめた経験

購入を途中でやめた経験(単一回答/分母=自分で入金・購入した経験がある226人)

経験

%

人数

何度もある

38.9%

88

一度ある

24.3%

55

ない

28.8%

65

覚えていない

8.0%

18

購入しようとしたものの途中でやめた経験は、何度もある88人(38.9%)と一度ある55人(24.3%)を合わせて143人(63.3%)にのぼります。やめた経験がない方は65人(28.8%)でした。買うのをいったん見送ることは、購入経験者のあいだでは珍しいことではありません。

この設問は初めての購入に限らず、これまでに途中でやめた経験があるかを尋ねています。前の章で見た「3日以内に購入した」69.5%は初回の購入についての別の設問であり、2つの数値を同じ場面の話として読むことはできません。

販売所と取引所のコスト差|正しく答えられたのは38.1%、27.4%は逆の回答

ここが本調査の中心になる設問です。結果を見る前に、ご自身ならどう答えるかを考えてみてください。

問題:同じ銘柄を同じタイミングで買う場合、販売所と取引所(板取引)では実質的なコストにどのような違いがあると思いますか?

  • 販売所のほうが割高になりやすい
  • 取引所(板取引)のほうが割高になりやすい
  • どちらもほとんど変わらない
  • わからない

販売所と取引所、割高になりやすいほう

正誤を問う前に、販売所と取引所の違いについて、自分がどの程度わかっているかを尋ねています。

販売所と取引所の違いの理解度(単一回答・自己申告/分母=自分で入金・購入した経験がある226人)

理解度

%

人数

違いを説明できる

30.5%

69

違いがあることは知っているが、説明はできない

54.0%

122

違いがあることを知らなかった

15.5%

35

違いを説明できる方と、説明はできないが違いがあることは知っている方を合わせると191人(84.5%)です。販売所と取引所が別物であること自体は、購入経験者の大半が知っていると答えています。では、どちらが割高になりやすいかを選んでもらうと、結果は次のとおりでした。

販売所と取引所の実質的なコストの違い(単一回答/分母=自分で入金・購入した経験がある226人)

回答

%

人数

販売所のほうが割高になりやすい(正解)

38.1%

86

取引所(板取引)のほうが割高になりやすい

27.4%

62

わからない

18.6%

42

どちらもほとんど変わらない

15.9%

36

正解の「販売所のほうが割高になりやすい」を選んだのは86人(38.1%)でした。わからない・どちらも変わらないを含めると、140人(61.9%)が正しく答えられていません。なかでも目を引くのは、正解と逆の「取引所のほうが割高」を選んだ方が62人(27.4%)いることです。わからないと答えた方より、逆に理解している方のほうが多いという結果でした。

販売所では、暗号資産交換業者が売買の相手方になり、業者が提示する買値と売値で取引します。この買値と売値の差をスプレッドと呼び、買った直後に売ると差額の分だけ損をする構造になっています。これに対して取引所(板取引)は、利用者どうしの買い注文と売り注文を突き合わせて売買が成立する仕組みで、販売所のような業者の提示価格の差は乗りません。同じ銘柄を同じタイミングで買う場合、販売所のほうが割高になりやすいのはこのためです。

理解度の自己申告(違いを説明できる30.5%など)と、正解を選べたかどうか(38.1%)は、別々の設問の集計です。本調査は同じ回答者について2つを突き合わせた集計を取得していませんので、「違いを説明できると答えた人のうち何%が正解した」といった読み方はできません。

「手数料無料」でも生じる負担|正しい理解は56.2%

販売所の画面には「取引手数料無料」と表示されていることがあります。この表示で購入する場合の負担について、正しいと思うものを選んでもらいました。

「手数料無料」の販売所で生じる負担(単一回答/分母=自分で入金・購入した経験がある226人)

回答

%

人数

手数料は無料でも、買値と売値の差という形で実質的な負担が発生する(正解)

56.2%

127

手数料が無料と表示されていれば、負担は発生しない

19.5%

44

わからない

15.9%

36

手数料は無料だが、あとから口座から差し引かれる

8.4%

19

正解を選んだのは127人(56.2%)で、前の設問より多くの方が正しく答えています。それでも、44人(19.5%)は「負担は発生しない」と答えました。取引手数料が無料であることは、手数料という名目の費用がかからないことを示すだけです。販売所ではスプレッドの分だけ買値が高く、売値が安く設定されていますので、手数料の表示が無料でも実質的な負担はなくなりません。

「無料でも負担はある」と答えられた方は56.2%いる一方で、「販売所のほうが割高になりやすい」を選べた方は38.1%でした。2つの設問の正答率には開きがあり、スプレッドという負担の存在を知っていることと、販売所と取引所のどちらが割高かを判断できることは、必ずしも一致していない様子がうかがえます。ただし、これも同じ回答者を突き合わせた結果ではありません。

成行注文と指値注文|正しく答えられたのは46.9%、24.8%は逆に理解

取引所(板取引)で買うときに避けて通れないのが、注文方法の選択です。こちらも先に問題をご覧ください。

問題:「成行注文」と「指値注文」の違いについて、正しいと思うものはどれでしょうか?

  • 指値注文は自分で価格を指定し、成行注文は価格を指定せずに売買する
  • 成行注文は自分で価格を指定し、指値注文は価格を指定せずに売買する
  • どちらも自分で価格を指定するが、手数料の計算方法が異なる
  • わからない

成行と指値の違い

成行注文と指値注文の違い(単一回答/分母=自分で入金・購入した経験がある226人)

回答

%

人数

指値注文は自分で価格を指定し、成行注文は価格を指定せずに売買する(正解)

46.9%

106

成行注文は自分で価格を指定し、指値注文は価格を指定せずに売買する

24.8%

56

わからない

15.9%

36

どちらも自分で価格を指定するが、手数料の計算方法が異なる

12.4%

28

正解を選んだのは106人(46.9%)で、正しく答えられなかった方は120人(53.1%)です。ここでも2つを逆に理解している方が56人(24.8%)おり、わからないと答えた36人を上回りました。

成行注文は価格を指定せず、その時点で成立する価格で売買する注文です。すぐに成立しやすい代わりに、成立する価格は注文を出す時点では決まりません。指値注文は「この価格なら買う(売る)」と自分で価格を指定する注文で、その価格に届かなければ成立しません。2つを逆に覚えていると、価格を決めたつもりで成行注文を出したり、すぐに買うつもりで指値注文を出して成立しないまま待ったりすることになります。

使ったことのある注文方法

使ったことのある注文方法(複数回答/分母=自分で入金・購入した経験がある226人)

注文方法

%

人数

成行注文

41.6%

94

指値注文

39.8%

90

逆指値注文

24.3%

55

積立(自動購入)

19.5%

44

販売所での購入のみで、注文方法を選んだことはない

12.8%

29

用語の意味が分からない

6.2%

14

どれも使ったことがない

4.9%

11

成行注文(94人)と指値注文(90人)は4人差で、ほぼ並んで使われています。成行・指値・逆指値・積立のいずれかを使ったことがある方は172人(76.1%)でした。逆指値注文は、価格が指定した水準に達したときに発動する注文で、値下がりしたときに損失を限定する目的などで使われます。積立は決まった金額を定期的に自動で購入する方法で、仕組みや注意点は暗号資産の積立投資は初心者向き?で整理しています。

この設問は複数回答ですので、各項目の人数を足し合わせても226人にはなりません。なお、「用語の意味が分からない」と答えた方も14人(6.2%)いました。

主に使っている場所と販売所を選ぶ理由|取引所(板取引)57.5%、販売所31.4%

主に使っている場所

現在(すでに購入していない方は最後に購入していた頃)、暗号資産を買うときに主に使っている場所を尋ねました。

暗号資産を買うときに主に使う場所(単一回答/分母=自分で入金・購入した経験がある226人)

場所

%

人数

取引所(板取引)

57.5%

130

販売所

31.4%

71

両方を使い分けている

11.1%

25

主に取引所(板取引)を使っていると答えた方が130人(57.5%)で、販売所の71人(31.4%)を上回りました。両方を使い分けている方は25人(11.1%)です。

この設問は自己申告です。国内の事業者は一般に「暗号資産取引所」と呼ばれるため、事業者名としての「取引所」と、売買の方式としての取引所(板取引)を区別せずに選んだ方が含まれる可能性があります。違いがあることを知らなかったと答えた35人も、この設問では3つのいずれかを選んでいます。取引所(板取引)の57.5%は、この点を踏まえてお読みください。

取引所(板取引)を主に使っていると答えた方が57.5%いる一方で、コスト差を正しく答えられた方は38.1%でした。2つは別の設問であり、同じ回答者を突き合わせた結果ではありませんが、主に使っている場所と仕組みの理解が必ずしも対応していない可能性を示す数値です。

販売所を使う理由

主に販売所を使う、または両方を使い分けていると答えた96人に、販売所を使う理由を複数回答で尋ねました。分母が96人になる点にご注意ください。

販売所を使う理由(複数回答/分母=主に販売所を使う、または両方を使い分けている96人)

理由

%

人数

少額から買えるから

34.4%

33

すぐに売買が成立するから

28.1%

27

特に理由はない

25.0%

24

操作が分かりやすいから

24.0%

23

取引所(板取引)の使い方が分からないから

20.8%

20

取引所(板取引)では扱っていない銘柄があるから

15.6%

15

コストの違いを気にしていないから

13.5%

13

最も多いのは少額から買えるから(33人・34.4%)で、すぐに売買が成立するから(27人・28.1%)が続きます。ただし分母が96人と小さく、3番目以降の特に理由はない(24人)と操作が分かりやすいから(23人)は2番目と4人差以内ですので、順位は参考程度にとどめてください。少額から買える、すぐに成立するという点は、販売所の実際の利点でもあります。

その一方で、取引所(板取引)の使い方が分からないからと答えた方が20人(20.8%)、コストの違いを気にしていないからと答えた方が13人(13.5%)いました。前者は板取引の使い方が分からないことを、後者はコストの違いを気にしていないことを、販売所を選ぶ理由に挙げた方です。この設問は複数回答で、両方を選んだ方もいる可能性がありますので、2つの人数を足し合わせることはできません。

購入場所を変えた経験|49.1%が経験あり、多いのは「取引所→販売所」の21.7%

購入する場所(販売所か取引所か)を途中で変えた経験を尋ねました。

購入する場所を途中で変えた経験(単一回答/分母=自分で入金・購入した経験がある226人)

経験

%

人数

変えていない

41.6%

94

取引所(板取引)から販売所に変えた

21.7%

49

両方を行き来している

15.0%

34

販売所から取引所(板取引)に変えた

12.4%

28

覚えていない

9.3%

21

販売所から取引所へ、取引所から販売所へ、両方を行き来している、の3つを合わせると111人(49.1%)が購入場所を変えた経験を持っています。変えていない方は94人(41.6%)でした。

意外なのは変更の方向です。暗号資産の解説では「最初は販売所で買い、慣れたら取引所(板取引)に移る」という流れで説明されることがよくあります。しかし本調査では、取引所から販売所に変えた方が49人(21.7%)と、販売所から取引所に変えた28人(12.4%)を上回りました。販売所から取引所への一方向の移行だけが起きているわけではありません。

本調査は、場所を変えた理由を尋ねていません。前の章で見た販売所を使う理由は、現在主に販売所を使っている方などへの設問であり、取引所から販売所に移った方の理由として読むことはできません。また、この設問も自己申告であり、事業者名としての「取引所」と板取引を区別せずに答えた方が含まれる可能性があります。

入金・売買で実際に起きたこと|67.7%が何らかのトラブルを経験

最後に、これまでに入金や売買のときに実際に起きたことを複数回答で尋ねました。

入金・売買で実際に起きたこと(複数回答/分母=自分で入金・購入した経験がある226人)

起きたこと

%

人数

特にない

32.3%

73

手数料が思っていたより高かった

19.9%

45

入金したお金がすぐに反映されなかった

18.6%

42

注文が成立しないまま時間が過ぎた

18.1%

41

最低購入額に届かず購入できなかった

15.0%

34

操作が分からず購入できなかった

14.6%

33

意図しない価格や数量で注文が成立した

12.8%

29

「特にない」は73人(32.3%)で、残る153人(67.7%)が何らかのトラブルを経験しています。上位の3つ、手数料が思っていたより高かった(45人)・入金がすぐに反映されなかった(42人)・注文が成立しないまま時間が過ぎた(41人)は4人差以内に収まり、順位はつきません。コスト・入金・注文という性質の違うつまずきが、それぞれ2割弱ずつ起きているのが特徴です。

注文が成立しないまま時間が過ぎたのは、指値注文で指定した価格に相場が届かなかった場合などに起こります。意図しない価格や数量で注文が成立した方も29人(12.8%)いました。どちらも、先に見た成行注文と指値注文の違いに関わる場面です。手数料そのものの感じ方については、手数料への不満ランキングの調査もあわせてご覧ください。この設問は複数回答ですので、各項目の人数を足し合わせても226人にはなりません。

【自己診断】いま主に使っている場所別・確認しておきたいこと

暗号資産を買うときに主に使っている場所によって、確認しておきたい点は変わります。主に使う場所を尋ねた設問は単一回答ですので、次の3区分で226人の全員が過不足なく分類されます。括弧内の人数と割合は、自分で入金・購入した経験がある226人の中での分布です。各区分に添えた数値は226人全体の結果であり、区分ごとの内訳ではありません。

A:主に販売所(71人・31.4%)

  • 「取引手数料無料」の表示でも、買値と売値の差という形で負担が生じます。本調査では19.5%が「負担は発生しない」と答えていました。
  • 同じ時刻の買値と売値を画面で見比べ、その差がどの程度あるかを一度確認してください。買った直後に評価額が下がるのは、この差によるものです。
  • 利用している事業者に取引所(板取引)があり、同じ銘柄を扱っているかも確認しておくと、購入先を選ぶ判断材料になります。

B:主に取引所(板取引)(130人・57.5%)

  • 成行注文と指値注文の違いは、24.8%が逆に答えていました。成行注文は価格を指定しない注文であることを、あらためて確認してください。
  • 本調査では「注文が成立しないまま時間が過ぎた」が18.1%、「意図しない価格や数量で注文が成立した」が12.8%ありました。成立していない指値注文が残っていないかを、注文履歴で確認してください。
  • 自分が使っているのが板取引の画面なのか販売所の画面なのかも、あわせて確認しておくと確実です。

C:両方を使い分けている(25人・11.1%)

  • 購入場所を変えた経験がある方は49.1%いました。どちらでいくら買ったかを、取引履歴で分けて確認してください。
  • 販売所と取引所(板取引)で、それぞれ実質的にどれだけの負担が生じているかを比べたことがなければ、一度比べてみてください。

まとめ:違いの認知は84.5%、コスト差の正答は38.1%

販売所と取引所の違いがあることは84.5%が知っていると答えましたが、同じ銘柄を同じタイミングで買う場合に販売所のほうが割高になりやすいと正しく答えられたのは38.1%(86人/226人)でした。27.4%は逆に取引所のほうが割高だと答えており、わからないという方より、逆に理解している方のほうが多いという結果です。

注文方法でも同じ傾向が見られました。成行注文と指値注文の違いを正しく答えたのは46.9%で、24.8%は2つを逆に理解していました。2つを逆に覚えていると、価格を決めたつもりで成行注文を出してしまうなど、意図しない注文につながります。

また、購入する場所は一方向に移っているわけではありません。取引所から販売所に変えた方が21.7%と、販売所から取引所に変えた12.4%を上回りました。どちらを使うかは人によって異なりますが、使う前に確認できることが1つあります。買うときは、同じ時刻の買値と売値の差を画面で確かめてください。その差が、販売所で買うときの実質的なコストです。

調査概要と数値の読み方

調査名:暗号資産の入金・売買の実態調査

調査主体:株式会社Clabo

調査方法:インターネットリサーチ(モニタパネル)

調査期間:2026年9月16日

調査対象:暗号資産を現在保有している、または過去に保有していた方

有効回答数:300(うち、自分で入金・購入した経験がある226人を本調査の主な分析対象としています)

回答者の構成:男性234人(78.0%)、女性66人(22.0%)です。年代は40代30.0%、50代25.0%、60代以上21.7%、30代16.7%、20代6.7%で、40代以上が76.7%を占めます。既婚59.7%・未婚40.3%で、職業は会社員(正社員)が58.7%です。

数値の読み方について、7点を補足します。

• 本調査は設問によって分母が変わります。回答者300人、自分で入金・購入した経験がある226人、主に販売所を使う・両方を使い分けている96人の3種類がありますので、割合はすべて何を100%としたかを都度明示しています。
• 複数回答の設問(迷ったこと、販売所を使う理由、使ったことのある注文方法、実際に起きたこと)は、各項目の人数を足し合わせても分母にはなりません。
• 理解度の自己申告と、正誤を問う設問(コスト差、手数料無料の負担、成行と指値)は、同じ回答者について突き合わせた集計ではありません。「説明できると答えた人のうち何%が正解した」といった読み方はできません。
• 主に使っている場所と、購入場所を変えた経験は自己申告です。事業者名としての「取引所」と取引所(板取引)を区別せずに答えた方が含まれる可能性があります。
• 同じ割合が別の設問に現れることがあります(例:84.5%は「初めての購入で何かに迷った」と「違いがあることは知っている」、41.6%は「成行注文を使ったことがある」と「購入場所を変えていない」)。いずれも別の設問であり、同じ回答者を指すとは限りません。
• 回答者の76.7%が40代以上で、20代は20人です。年代を均等に集めた調査ではありません。
• 図解の割合は小数第2位まで表示しています。本文と表の割合は、人数を分母で割って小数第1位に丸めた値ですので、図解の表示と末尾の桁が異なる場合があります。

調査設問項目

本調査で実際に尋ねた設問は次のとおりです。SAは単一回答、MAは複数回答を表します。

  • 対象条件:暗号資産を現在保有している、または過去に保有していた方
  • SC2 暗号資産取引所に自分で入金し、自分で購入した経験(SA)
  • Q1 初めて暗号資産を購入したとき、入金または購入資金の用意に使った方法(SA)
  • Q2 取引所の口座に初めて入金してから、実際に購入するまでの期間(SA)
  • Q3 初めて購入するときに、迷ったり分からなかったりしたこと(MA)
  • Q4 購入しようとしたものの、途中でやめた経験(SA)
  • Q5 「販売所」と「取引所(板取引)」の違いについて、あてはまるもの(SA)
  • Q6 同じ銘柄を同じタイミングで買う場合の、販売所と取引所(板取引)の実質的なコストの違い(SA)
  • Q7 「取引手数料が無料」と表示されている販売所で購入する場合の負担(SA)
  • Q8 暗号資産を買うときに主に使っている(使っていた)場所(SA)
  • Q9 販売所を使う理由(MA・Q8で販売所または両方を選んだ方のみ)
  • Q10 「成行注文」と「指値注文」の違い(SA)
  • Q11 これまでに使ったことのある注文方法(MA)
  • Q12 これまでに、入金や売買のときに実際に起きたこと(MA)
  • Q13 購入する場所(販売所か取引所か)を途中で変えた経験(SA)
  • 属性:年代/性別/居住地/未既婚/職業/投資歴/保有額/投資スタイル/世帯年収

SC2では、国内の取引所で購入した経験がある方が207人(69.0%)、海外の取引所のみで購入した経験がある方が19人(6.3%)、自分で購入した経験はない方が74人(24.7%)でした。自分で購入した経験はないと答えた74人は、Q1以降の設問には回答していません。設問文の全文や、本記事に掲載していない集計についてはお問い合わせください。

本調査データの引用について

本記事の調査結果は、出典を明記いただければ引用・転載いただけます。図表もあわせてご利用いただけます。
出典:株式会社Clabo「暗号資産の入金・売買の実態調査」(2026年9月/有効回答300)
Webメディア・ニュース記事でご利用の場合は、あわせて本記事へのリンクをお願いいたします。本調査は設問ごとに分母が異なりますので、数値を引用される際は母数を必ず併記してください。とくに正答率や主に使っている場所の割合は、自分で入金・購入した経験がある226人が分母であり、回答者300人を分母にした数値ではありません。

本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、投資助言・税務助言ではありません。特定の暗号資産交換業者や銘柄を推奨するものでもありません。取引の条件や手数料は事業者ごとに異なりますので、利用中のサービスの説明をご確認ください。

掲載している数値は回答者の自己申告に基づくアンケート結果であり、実際の利用状況と一致することを保証するものではありません。調査結果は2026年9月時点の回答に基づきます。