「手数料が高い気がするけど、他と比べてどうなんだろう?」

毎回の取引のたびにそう感じているのはあなただけではありません。本調査(n=515)では、「出金手数料が高い」と感じているユーザーが26.4%、「手数料体系がわかりにくい」という不満を持つ層も22.7%にのぼりました。

さらに約46%のユーザーが取引所の乗り換えを「検討または実施した」と回答しており、手数料は今や取引所選びの最重要基準のひとつとなっています。あなたの取引所の手数料は、本当にお得なのか、データからひも解いていきましょう。

調査属性

区分

回答数

構成比

男性

310名

60.2%

女性

205名

39.8%

Y世代(1981-1996年生まれ)

187名

36.3%

氷河期世代(1970-1980年生まれ)

147名

28.5%

Z世代(1997-2012年生まれ)

87名

16.9%

バブル世代(1962-1969年生まれ)

48名

9.3%

新人類世代(1957-1961年生まれ)

29名

5.6%

現在の取引所利用状況

調査対象者の取引所利用状況を見ると、現在利用している層は39.6%(204名)です。

特に過去に利用していたが現在は利用していない層(91名、17.7%)の存在は、手数料引き上げ、競合他社への乗り換え、市場離脱などさまざまな可能性で取引を制限していると考えられます。

利用中の主要取引所(複数回答)

本調査で分かったのは、現在利用している取引所の中で最も多く利用されているのはGMOコイン(23.9%)です。

従来の認識ではCoincheckが最大シェアを占めるとされてきましたが、本調査ではGMOコインが最多となりました。手数料競争力やユーザーインターフェース、サービス品質の向上によりユーザーの取引所選択が変わってきている可能性があります。

また、bitFlyer(15.9%)、Coincheck(20.8%)といった国内大手取引所が上位を占めていますが、一方でSBI VCトレード(7.8%)や海外取引所のMEXC(5.2%)、Bybit(4.9%)などの利用もあります。

手数料が最も高いと感じる取引所ランキング

投資家が「手数料が最も高い」と感じている取引所はどこなのでしょうか。

調査結果から興味深いパターンが見えてきました。GMOコイン(15.1%)とCoincheck(14.0%)が上位を占めているのは、利用者が多いということもありますが、同時に手数料体系への不満が存在することを示唆しています。

また、bitFlyer(12.4%)も高い割合を占めているという点といえます。これらの大手取引所が手数料の「高さ」を指摘されているということは、市場における手数料競争が激化していること、そして海外取引所など低価格帯の選択肢の存在が、ユーザーの期待値を変化させていることを意味しているのです。

手数料が高いと感じる理由

投資家が手数料の高さを感じる理由は多様です。調査結果から以下のランキングが明らかになりました。多くの投資家(26.4%)が「出金手数料が高い」と指摘しています。

理由としては「手数料体系が分かりにくい」(22.7%)、「スプレッドが広い」(17.9%)などが挙げられます。

手数料への不安・不満の詳細

さらに掘り下げて、手数料に関する不安や不満の内容を調査しました。「税金との関係が不安」と答えた層が30.7%(158名)と最も多く、これは暗号資産(仮想通貨)投資の収益性だけでなく、税務申告や管理の手間を考慮した判断をしているユーザーが多いことを示唆しています。

手数料による乗り換え行動の実態

最も重要な発見の一つが、手数料が原因となる乗り換え行動の広がりです。調査結果から、実に46.2%(238名)の投資家が「手数料が理由で乗り換えを検討したか実施した」と回答しており、このうち、検討したが乗り換えていない層が23.9%(123名)、実際に乗り換えた層が22.3%(115名)となっています。

手数料が市場における取引所の競争力を左右する主要な要素となっているため、この数字は極めて重要と言えます。

乗り換え状況

回答数

構成比

実際に乗り換えた

115名

22.3%

検討したが乗り換えていない

123名

23.9%

検討したことはない

57名

11.1%

合計(乗り換え関連)

238名

46.2%

世代別の手数料感度分析

世代によって、手数料に対する感度は大きく異なることが分かりました。

世代

構成比

回答数

手数料感度

乗り換え検討率

Y世代

36.3%

187名

高い

48%

氷河期世代

28.5%

147名

中程度

44%

Z世代

16.9%

87名

最高

52%

バブル・新人類

14.9%

77名

低い

38%

投資スタイルと手数料感度の関係

投資スタイル別に見ると、手数料に対する感度の差が顕著に表れています。短期売買を行うトレーダーにとって、売買手数料やスプレッドは直接的に利益率に影響するため、手数料感度が非常に高い傾向があります。

一方で、長期保有の投資家にとっては、売買頻度が低いため、手数料よりもセキュリティやサービス品質が重視される傾向があるのです。この差が、乗り換え検討率の違いとして表れているといえるでしょう。

特に、頻繁に売買を行うアクティブトレーダーにとって、手数料は利益に直結する重要な要素です。調査データから、短期売買を行うユーザーの手数料による乗り換え検討率は50%を超える可能性があります。取引量が多いほど手数料の積み重ねが大きくなるため、取引量に応じた割引制度や手数料体系を事前に比較・確認しておくことが、コスト管理の鍵となります。

手数料体系の透明化の必要性

「手数料の仕組みがよく分からない」と感じているのはあなただけではありません。22.7%の投資家が同じ悩みを抱えています。取引所ごとに複数の手数料が存在するため、以下の種類をあらかじめ把握しておくと、総コストを正確に計算できるようになります。

  • 取引所での売買時の手数料(メイカー手数料、テイカー手数料)
  • スプレッド(買値と売値の差)
  • 入金手数料
  • 出金手数料(法定通貨)
  • 暗号資産送金手数料
  • レバレッジ取引時のスワップポイント

これらの手数料が複合的にかかるため、総コストが分かりにくくなっています。あなたが損をしないためには、取引所の公式サイトで手数料一覧ページを確認したり、比較サイトを活用したりするのが有効です。取引前に総コストを試算しておく習慣を持つことで、想定外の出費を防ぐことができます。

主要な知見

本調査から明らかになったのは、手数料が取引所選択における重要な要因ではあるものの、決定要因としては単独では機能していないということです。GMOコインが23.9%の利用率を達成しているのは、手数料構造の透明性、初心者向けのサポート体制、そして直感的なユーザーインターフェースの総合的な評価に基づいていると予測が立てられます。

一方で、過去に利用していたが現在は使っていないという方(17.7%)も存在します。手数料の引き上げやサービスへの不満がきっかけで乗り換えを経験した方も少なくありません。もしあなたが「今の取引所の手数料が高い」と感じているなら、他の取引所と比較してみることも選択肢のひとつです。

海外取引所(Bybit 4.9%、Binance 手数料が高いと感じられていない)の利用も顕著であり、手数料の低さと取扱銘柄の豊富さを強みとしていますが、規制リスク、言語サポートの限界、税務報告の煩雑性といった課題を抱えています。

手数料の問題は、実は税金とも深く関わっています。正確に認識した上での判断が求められるでしょう。

税金との関係が最大の不安|手数料コストの見えにくさ

手数料に関する不安・不満として「税金との関係が不安」が30.7%(158名)と最多だったことは見落とせない点です。

暗号資産の売買損益は原則として雑所得として確定申告が必要であり、売買時の手数料は取得費または譲渡費用として計算に含めることができます。

しかし取引履歴の把握や手数料の計上方法が複雑で、トータルコストが見えにくい(27.8%)という状況が重なり、税務処理に対して大きな心理的負荷がかかっています。特に複数の取引所を利用する投資家では、各取引所の損益を合算する作業が煩雑になりやすく、手数料体系の分かりにくさ(22.7%)がこれをさらに難しくおり、取引所が提供する年間損益レポートの精度向上や、税務連携機能の実装が今後の重要な改善課題といえます。

結論

取引所の手数料は、投資家にとって確実に重要な検討要素ですが、同時に多くの投資家は総合的な価値判断を行っています。46.2%のユーザーが手数料を理由に乗り換えを「検討したか実施した」という数字が出ているからです。

手数料への不満を感じながらも、乗り換えに踏み切れていない場合もあるでしょう。本調査では、乗り換えを検討したものの実行しなかったユーザーが一定数いることが示されています。手数料の比較は思ったより簡単です。まず自分がよく使う取引(現物売買・出金・送金)の手数料だけでも比較してみましょう。年間で見ると、手数料の差が数万円になることも珍しくありません。

※本記事中のデータはすべて上記調査に基づきます。割合は小数点第2位を四捨五入して表示しています。

本レポートは情報提供を目的としており、いかなる投資勧誘や助言を構成するものではありません。暗号資産投資には高いリスクが存在し、投資判断は自己責任で行ってください。本レポートの内容の正確性、完全性、有用性について、いかなる保証も提供いたしません。投資に関する最終的な判断は、ご自身の判断で行い、必要に応じて専門家の助言を求めてください。

調査概要

調査実施日:2026年2月24日
調査方法:インターネット調査
調査対象:国内在住の男女(暗号資産に投資している人、投資したことのある人)
有効回答数:204名
実施機関:株式会社Clabo

調査設問項目

  • あなたは現在、仮想通貨取引所を利用して投資を行っていますか。
  • 仮想通貨投資の経験年数を教えてください。
  • 現在の仮想通貨投資額の合計はどのくらいですか。
  • 現在利用している仮想通貨取引所をすべて教えてください。
  • サービスの内容も含めて最も手数料が高いと感じる取引所を1つ選んでください。
  • その取引所で「手数料が高い」と感じる理由を教えてください。
  • 手数料の高さが原因で、取引所を乗り換えた(または検討した)ことはありますか。
  • 仮想通貨取引の手数料について、不安や不満を感じることはありますか。
  • 仮想通貨投資で不安に感じていることは何ですか?