2024年11月5日、アメリカ大統領選挙の投票日。ニュースの世論調査はほぼ全て「接戦」を示していた。しかしPolymarketは、トランプ勝利に67%の確率を表示し続けていた。結果は、Polymarketの「賭け」が正しかった。以来、CNN、CNBC、Google Finance、WSJがPolymarketとKalshiのデータを公式に使い始めた。「ギャンブル」として規制されてきた予測市場が、主流の金融情報インフラになった。
予測市場(Prediction Market)とは、「ある出来事が起きるか否か」に対してお金を賭ける市場だ。仕組みは単純だ。「アメリカはイランを2026年2月28日までに攻撃するか?」という質問に対し、参加者が「Yes」または「No」の契約を売買する。価格が0.67米ドルなら「67%の確率でYes」を意味する。結果が確定すれば、正しい方に賭けた側に1米ドルが支払われる。
この仕組みが持つ特性が一つある。参加者は自分の資金を賭けているため、本当に信じることにしかポジションを取らない。「カッコよく見せたい」「炎上したくない」というバイアスが消える。お金をかけた本音の集合が、価格として現れる。
Polymarketの公式サイトは次のように説明している。「参加者が実際のお金を賭けているため、市場のオッズは多くの参加者の情報とインセンティブを一つの確率に集約する。これが歴史的に、選挙・経済・地政学の実際の結果を精度高くトレースしてきた理由だ」。
「ギャンブル」が金融インフラになった3つの転換点
予測市場は長年、アメリカで「賭博」として規制されてきた。KalshiはCFT(アメリカ商品先物取引委員会)に登録するために数年の法的闘争を経た。Polymarketは2022年に無認可運営として140万米ドルの制裁を受けた後、2025年に規制された取引所を買収する形でアメリカ市場...
