「送金したのに相手に届いていない」「出金しようとしたらエラーが出た」
こんなトラブルに遭遇したことはありませんか?
本調査(n=506)では、送金・出金経験者のうち「ヒヤリとした経験がある」が21.5%、「実際にトラブルに遭った」が7.5%にのぼり、3割近くが何らかのリスクを経験していることがわかっています。
ネットワーク選択ミスや宛先アドレスの入力ミスなど、あなたが知っておくべき落とし穴を本調査から詳しく解説します。
調査属性
区分 | 回答数 | 構成比 |
|---|---|---|
男性 | 307名 | 60.7% |
女性 | 199名 | 39.3% |
Y世代(1981-1996年生まれ) | 188名 | 37.2% |
氷河期世代(1970-1980年生まれ) | 154名 | 30.4% |
Z世代(1997-2012年生まれ) | 68名 | 13.4% |
バブル世代(1962-1969年生まれ) | 49名 | 9.7% |
新人類世代(1957-1961年生まれ) | 31名 | 6.1% |
送金・出金経験の実態

まず重要な発見は、送金・出金を経験している層が全体の37.2%(188名)に留まるということです。
興味深いのは、投資経験がありながら送金・出金をしていない層が18.0%(91名)存在するという点でしょう。
この背景には、複数の理由が考えられます。まず考えやすいのは単一の取引所内での取引に限定している投資家層が存在することです。また外部ウォレットへの移動に対する不安やリスク認識があることが伺えます。
さらに保管方法の多様化(ハードウェアウォレット、ステーキングなど)により、従来的な送金・出金が必ずしも必要でない投資戦略も存在することも理由として挙げられます。
トラブル経験率の実態

最も衝撃的な発見は、送金・出金経験者188名のうち、実に29.0%(147名)が何らかのトラブル経験を有しているということです。
内訳を見ると、「ヒヤリハット」(つまり回避できたトラブル)が21.5%(109名)で最も多く、実際にトラブルに至った層は7.5%(38名)です。
「覚えていない」と答えた層2.4%(12名)も存在しています。
送金・出金トラブルの原因ランキング

それでは、実際にどのようなトラブルが発生しているのでしょうか。
複数回答で聞いた結果、最も多いトラブル原因は「ネットワーク選択ミス」11.3%(57名)でしょう。これは、同じトークンであっても複数のブロックチェーン上に存在する場合(例えば、USDTがイーサリアム、TRON、ポリゴンなど複数のチェーンに存在)、ユーザーが間違ったチェーンを選択してしまい、送金先と到着アドレスのチェーンが一致せず、資産が失われるか送信に失敗するというトラブルです。
現在利用取引所の分布

送金・出金経験者が利用している取引所は多様です。GMOコイン(16.8%)とCoincheck(16.4%)がほぼ同率で最多となっており、送金・出金操作の頻度が高いアクティブなユーザーにおいて、これら両社が同等の地位を占めていることが分かります。
あなたの世代では、どのようなトラブルが多いのでしょうか。年代によって経験する課題は異なります。
世代別のトラブル経験率分析

世代によって、トラブル経験率に差があるのでしょうか。この調査では世代別のクロス分析も実施しました。
世代 | 構成比 | 回答数 | 送金・出金経験率 | トラブル経験率 |
|---|---|---|---|---|
Y世代 | 37.2% | 188名 | 42% | 32% |
氷河期世代 | 30.4% | 154名 | 39% | 28% |
Z世代 | 13.4% | 68名 | 35% | 25% |
バブル・新人類 | 15.8% | 80名 | 28% | 31% |
投資経験年数とトラブル経験の関係性
投資経験年数とトラブル経験の間に何か関連性があるのでしょうか。調査結果から、経験が長いほどトラブルを避ける傾向が見られており、これは、経験から学習したセキュリティプラクティス(複数確認、控えの保管など)が、習慣化しているからと考えられます。
経験年数 | 回答数 | 構成比 |
|---|---|---|
1年未満 | 75名 | 14.8% |
1〜3年 | 65名 | 12.8% |
3〜5年 | 35名 | 6.9% |
5年以上 | 36名 | 7.1% |
では、あなた自身はどのようにトラブルを防げるでしょうか。今日から実践できる具体的な方法を確認しましょう。
トラブルを防ぐ実践的チェックリスト
本調査から、トラブルを防ぐためにはどのような対策が有効なのかが見えてきました。調査結果に基づいた実践的なチェックリストを以下に示します。
まずアドレスは必ず慎重に確認しましょう。
送金時のアドレス入力は、もっともミスが起きやすい部分です。
- 手入力は避ける
- 可能ならQRコードを使う
- アドレス帳に登録して再利用する
- 先頭と末尾を必ず目視確認する
「たぶん合っている」は危険なため、毎回ゼロから確認する意識を大切に、送金前には上記の4つをセットで確認しましょう。
また送金ボタンを押す前に、次の4項目をチェックしましょう。
- アドレス
- チェーン(ネットワーク)
- トークンの種類
- 手数料
特にネットワーク選択のミスは多いトラブルです。
同じ名前のトークンでも、チェーンが違えば届きません。
さらにトラブル時の動き方を知っておくことも大切です。
- トランザクション履歴を確認する
- 取引ID(TXID)を控える
- 早めにサポートへ連絡する
- 補償ポリシーを事前に把握しておく
事前に「もしもの流れ」を知っていると、不安はかなり軽くなります。
トラブルリスク認識と実際の経験
調査では情報収集先についてもアンケート調査を実施しました。SNS(25.3%)から情報を得ているユーザーが最も多く、専門メディア(20.8%)、取引所公式(20.0%)が続きます。
これが意味するのは、ユーザーがトラブルに関する情報を、公式チャネルよりもSNSから得ているということです。つまり、ネガティブな情報(トラブル経験)がSNS上で拡散しやすく、それがユーザー全体のリスク認識に影響を与えているということになります。
主要な知見
本調査で明らかになったのは、送金・出金に関するトラブルの多くがユーザーエラーによるものだという点です。一方で、送金・出金を実際に経験している人は全体の37.2%にとどまっており、投資経験者の中では決して多数派とはいえません。
では、なぜ投資経験があるにもかかわらず、18.0%の人は送金・出金を行っていないのでしょうか。その背景には、いくつかの理由が考えられます。
第一に、資産を取引所内に保管するという戦略です。複数の取引所を使わず、単一の取引所で売買を完結させている投資家は少なくありません。この場合、外部への送金自体が必要ないため、出金操作を経験しないまま取引を続けている可能性があります。
第二に、トラブルへの不安です。アドレスの入力ミスによる資産損失などの事例を知り、「失敗したら取り戻せない」という恐怖から、送金操作を避けている層が一定数存在していると考えられます。
第三に、操作が複雑だという認識です。特に初心者にとっては、ネットワーク選択や手数料設定などが難しく感じられ、「よく分からないからやらない」という判断につながっている可能性があります。
つまり、送金・出金をしていない人が必ずしも消極的というわけではなく、「必要がない」「怖い」「難しそう」という心理が重なった結果と考えるほうが自然でしょう。
まとめ
送金・出金は、暗号資産(仮想通貨)投資における基本的かつ重要な操作です。本調査により、37.2%の人が送金・出金経験を有していることが明らかになりました。同時に、そのうち29.0%がトラブルを経験しており、多くの潜在的なリスクが存在することも示唆されました。ネットワーク選択ミス(11.3%)、タグ・メモ入力忘れ(10.9%)など、ユーザーエラーが大多数を占めています。
トラブルの多くは、事前の知識があれば防げます。本調査が示す「ネットワーク選択ミス」「アドレス入力ミス」「タグ・メモの入力忘れ」
これらはいずれも、正しい手順を知っていれば回避できるものです。初めての送金・出金の前に、少額でテスト送金を行うこと、宛先アドレスのコピー&ペーストを徹底することを習慣にしてみましょう。
それがあなたの大切な資産を守るための、一番シンプルな対策です。
調査概要
項目 | 内容 |
|---|---|
調査名 | 送金・出金トラブル経験率調査 |
調査実施日 | 2026年2月24日 |
調査方法 | インターネット調査 |
調査対象 | 国内在住の男女(18歳以上) |
有効回答数 | 506名 |
実施機関 | 株式会社Clabo |
※本記事中のデータはすべて上記調査に基づきます。割合は小数点第2位を四捨五入して表示しています。
本レポートは情報提供を目的としており、いかなる投資勧誘や助言を構成するものではありません。暗号資産投資には高いリスクが存在し、投資判断は自己責任で行ってください。本レポートの内容の正確性、完全性、有用性について、いかなる保証も提供いたしません。投資に関する最終的な判断は、ご自身の判断で行い、必要に応じて専門家の助言を求めてください。
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