暗号資産ウォレットを作成したときに表示される、12語や24語の単語の組み合わせをシードフレーズ(リカバリーフレーズ)といい、端末の紛失やアプリの不具合があっても、別のウォレットで同じ状態を復元するための情報です。後から確認したいときは、ウォレットアプリの設定メニューにある「セキュリティ」や「バックアップ」といった項目に進み、パスワードやPINコードで本人確認を済ませると表示されるのが一般的です。このため、確認できるのはウォレットを開ける状態にあるときに限られますが、ウォレットによってはログインできても再表示できない場合もあります。
シードフレーズを忘れたときや、書き留めたメモを紛失してウォレットも開けないときに復旧できるかどうかは、シードフレーズを忘れた・紛失したときの対処法で説明しています。この記事では、シードフレーズの役割と確認できる場所、表示の手順、再表示できないときの対処、第三者に知られないための注意点を解説します。
そもそもシードフレーズとは?

シードフレーズとは、ウォレットを復元するために発行される複数の単語の組み合わせです。一般的には12語や24語で構成されており、ウォレット作成時に一度だけ表示されます。
このシードフレーズは、いわばウォレットそのものを再現するための「設計図」のような役割を持っています。そのため、ウォレットアプリが使えなくなったり、端末を紛失した場合でも、シードフレーズさえあれば別のウォレットで同じ状態を復元できます。
例えば、利用していたウォレットがサービス終了した場合でも、対応する別のウォレットにシードフレーズを入力すれば、同じ資産に再びアクセスすることが可能です。
このように、シードフレーズは単なるバックアップ情報ではなく、資産にアクセスするための根本的な情報です。そのため、紛失や漏洩が起きないよう、確実に保管しておく必要があります。なお、シードフレーズと混同されやすい概念として「秘密鍵」があります。両者は似て非なるものであり、その違いや関係性については「リカバリーフレーズと秘密鍵の違いとは?BASEウォレットを使用した1.2BTCの復旧事例」で実際の復旧事例を交えて解説しています。
シードフレーズを確認する方法

シードフレーズは、ウォレット内の設定画面から確認できる場合があります。
ただし、どのような状態でも確認できるわけではなく、ウォレットによっては表示できないケースもあります。また、ウォレットの種類によって確認までの操作手順も異なります。
ここでは、確認できる条件と実際の手順について順番に解説します。
シードフレーズを確認できる条件
シードフレーズは、ウォレットにアクセスできる状態のとき、確認できます。
ウォレット内に表示される情報であるため、まずはパスワードやPINコードなどを使ってウォレットを開く必要があります。これらの認証情報が分からずログインできない場合、シードフレーズを表示することはできません。
そのため、シードフレーズが確認できるかどうかは「ウォレットを開ける状態にあるかどうか」で決まります。
実際の確認手順
ウォレットによって画面の名称や操作手順は異なりますが、シードフレーズは基本的に設定画面から確認できます。
多くのウォレットでは、設定メニューのなかにある「セキュリティ」や「バックアップ」といった項目に進むことで、シードフレーズの表示画面にたどり着きます。そして、パスワードやPINコードの入力など、本人確認が求められるのが一般的です。
これらの認証を完了すると、シードフレーズが画面上に表示される仕組みになっています。
シードフレーズは再確認できない場合もある

ウォレットによっては、ログインできてもシードフレーズを再確認できない場合があります。もしも今シードフレーズが分かっておらず確認もできない状態なら、今のウォレットを使い続けるのは、将来的に資産へアクセスできなくなるリスクを抱えたまま運用することになるため危険です。
端末の故障やログイン不可といったトラブルが発生した際に、復元手段がない状態で使い続けることになります。そのため、ウォレットから送金が可能なのであれば、新しいウォレットを作成し、資産を移動させておくのがおすすめです。
そして、新しいウォレットではシードフレーズが発行されるため、今度は確実に保管しておくことが重要です。同じ状態に陥らないためにも、管理方法を見直しておく必要があります。具体的な保管の方法は、暗号資産ウォレットのバックアップ方法で解説しています。
シードフレーズを確認する際の注意点

シードフレーズを確認するだけのつもりでも、環境や操作次第では思わぬ形で漏洩につながることがあります。そのため、安全に扱うための前提も押さえておく必要があります。
ここでは、確認する際の具体的な注意点をご紹介します。
シードフレーズを第三者に知られてはいけない
シードフレーズは、第三者に知られた時点で資産を失うリスクがある情報です。シードフレーズを知っていれば、別のウォレット上で同じ資産にアクセスできてしまうため、所有者以外でも自由に送金できる状態になるからです。そのため、確認する際は周囲の環境にも注意が必要です。
例えば、カフェやコワーキングスペースで操作している場合、席を少し離れたすきに画面を見られる可能性があります。パソコンやスマートフォンを開いたままにしていると、短時間でも内容を確認されるリスクがあります。
また、共有端末や他人のパソコンを使って確認した場合、ブラウザの履歴やキャッシュに情報が残る可能性があります。悪意のあるソフトウェアが入っている端末では、画面表示や入力内容が記録されるリスクも否定できません。
このように、意図せず第三者に情報が渡る経路はいくつか存在するため、シードフレーズの確認はできる限り自分専用の端末かつ安全な環境でおこなうことが重要です。
シードフレーズを聞いてくるサイトやSNSを信用してはいけない
シードフレーズの入力を求めるサイトやメッセージは、詐欺である可能性を疑う必要があります。
実際、公式サービスを装ったメールやSNS、広告などから偽サイトへ誘導され、シードフレーズの入力を求められるケースが報告されています。一見すると正規のサイトに見えるよう作られているため、気づかずに入力してしまうことも少なくありません。
こうしたサイトにシードフレーズを入力すると、その情報をもとに第三者がウォレットを復元し、資産を抜き取られる危険があります。
シードフレーズは、ウォレットの復元時など限られた場面でのみ使用する情報です。通常の操作中に入力を求められることは基本的にないため、そのような場面に遭遇した場合は慎重に判断する必要があります。
まとめ

シードフレーズは、ウォレットの仕様によっては再表示できない場合があります。
その状態でシードフレーズが分からないままウォレットを使い続けると、端末の故障やログイン不可といったトラブルが発生した際に、ウォレットを復元する手段がありません。復元できなければ、保管している資産にもアクセスできなくなります。
ログインできる状態であれば、新しいウォレットを作成して資産を移動させることで、このリスクを回避できます。移動先のウォレットでは新たにシードフレーズが発行されるため、今度は確実に保管しておくことが重要です。
シードフレーズは、後から確認する前提の情報ではありません。ウォレット作成時に確実に記録し、安全な形で保管しておきましょう。


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